きょうの江戸小話
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3月26日の小話

入りにくい

入りにくい

 夜中に、まどからしのびこもうとしていたどろぼうが、店の若者たちに見つかって、かんたんにとっつかまってしまいました。
「とんでもないどろぼうだ! ぐるぐる巻きにして、お役人に引きわたしてしまえ!」
 若者たちは、こうふんして大さわぎをしています。
 そこに、さわぎを聞きつけて、店の主人がやって来ました。
 ところが、このご主人は、たいへん心のやさしいご主人で、どろぼうを番所(ばんしょ→今でいう交番)につき出すどころか、こんこんとお説教(せっきょう)をした上で、銭三百文(1万円ほど)をにぎらせて、そのままどろぼうを逃げしてやろうとしました。
 どろぼうは、すっかり感激(かんげき)して、
「だんなさま。こんなにご親切にされますと、わたしは、このあと、この家には入りにくうございます」
 感激はしても、どろぼうをやめるつもりは、ないようですね。

おしまい

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