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2009年 9月9日の新作昔話

川棚川(かわたながわ)のカッパ

川棚川(かわたながわ)のカッパ
長崎県の民話

 むかしむかし、川棚川(かわたながわ)のそばに、吾平(ごへい)というお百姓さんが住んでいました。
 今日は朝からの大雨だったので、吾平がふとんの中で寝ていると、
「トントン、トントン」
と、戸をたたく音がします。
「だれじゃ、こんな夜中に」
 吾平が戸を開けてみると、雨の中に子どもみたいなものが立っています。
「おいは、そこの川のカッパです。岩穴に住んどるが、戻ってみると怖い物が家の入口をふさいでおる。どうか、その怖い物を退治してください」
 カッパは両手を合わせて、吾平に頼みました。
 吾平は、このカッパを可哀想に思って、
「そうか、おいに出来ることじゃったら、なんとかしてやろう」
と、カッパの後をついて行きました。
 すると川の岸の岩穴のところに、どこから流れてきたのか、馬ぐわ(まぐわ→馬や牛に引かせて、土をたがやす道具)がはさまっています。
「怖い物とは、これか? まあ、カッパはむかしから、金物に弱いというからな」
 吾平さんはすぐに川に入って、馬ぐわをとってやりました。
 するとカッパはとても喜んで、
「お礼に、これからは川を守って、洪水が出んようにしてやる」
と、言って、何度も頭を下げながら川に入っていきました。
 それからは大雨で川棚川の水が増しても、吾平の家の周りには、何の被害もなかったそうです。
 そして時々、吾平の家の戸口には、おいしそうな川魚が置いてあるのでした。
 カッパは悪い妖怪と思われていますが、川棚川のカッパは良いカッパで、村人たちと仲がよかったといわれています。

おしまい

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