きょうの新作昔話
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2011年 3月14日の新作昔話

おならでとんだ石うす

おならで飛んだ石うす
高知県の民話

 むかしむかし、あるところに、おならばかりしているおじいさんがいました。
 このおならがすごいおならで、おじいさんがおならをするたびに家が地震のようにゆれるのです。
 そこでおばあさんは樫(かし)の木で栓を作り、おじいさんのお尻の穴に差し込みました。
「おじいさん、家がこわれるといけないから、家ではこの栓をしていて下さいね。そしておならをするときは、外で栓を外して下さいね」
  こうしておじいさんが、家でおならをすることは無くなりました。

 ある日の事、おじいさんとおばあさんは庭に出て、石うすで粉をひいていました。
 ところがおじいさんがひょいと立ちあがったひょうしに、お尻の栓が抜けてしまったのです。
 ボワーーーン!
 ものすごい音と一緒に粉が舞い上がり、おじいさんは空へと飛び上がってしまいました。
 しばらくして空から降りてきたおじいさんが、おばあさんにあやまりました。
「いやあ、すまん、すまん。おばあさん、大丈夫か?」
「はい、あたしは大丈夫ですよ。それにしても、相変わらずおじいさんのおならは大変な物ですね」
「そうだな。・・・ところで、石うすはどこへ行った?」
「あら、本当に」
 二人は石うすを探しましたが、どこにもありません。

 それもそのはず、石うすはおじいさんのおならで、裏山まで飛んでいったのですから。

おしまい

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