4月13日の世界の昔話

トルーデおばさん
グリム童話 →詳細
むかしむかし、あるところに、とってもわがままな娘がいました。
その娘がある日、両親(りょうしん)にいいました。
「わたし、トゥルーデおばさんの所に行くの。人に聞いたんだけど、そこにはめずらしいものがたくさんあるんだって。わたし、行ってみたくてしょうがないのよ」
娘の言葉に、両親はあわてて反対しました。
「なんてことを! いいかい、トゥルーデおばさんはたいへんな悪人なんだよ。とんでもない悪いことをしているんだ。あんな所へ行ったら、二度と戻ってこれなくなるから」
ところが娘は、親のいうことなんかまるでききません。
娘はそのまま、トゥルーデおばさんの所へ出かけていったのです。
やってきた娘を見るなり、トゥルーデおばさんが聞きました。
「おまえは、どうしてそんなに青い顏をしているんだい?」
娘はふるえながら、答えました。
「あたしこわくって。おばさんの家のはしごで、まっ黒な人を見たのよ」
「それは、炭を焼く男さ」
「それから、まっ青な男も見たわ」
「それは、狩人(かりゅうど)だよ」
「その次に、血みたいにまっ赤な男に会ったわ」
「それは、獣(けもの)を殺す男だ」
「それに、この家のまどからおばさんは見えなくて、頭が火で燃えているオニが見えたの」
「そうかい、そうかい」
おばさんは、ぶきみに笑いました。
「おまえは、魔女(まじょ)が化粧(けしょう)をするところを見ただけさ。わたしはおまえがくるのを待っていたんだ。さあ、光っておくれ」
そういうとトゥルーデおばさんは、魔法で娘を木の棒にかえてしまいました。
おばさんはその棒をつかむと、かまどの火にくべてしまったのです。
そして、うれしそうにつぶやきました。
「どうだい、明るいじゃないか」
おしまい
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