福娘童話集 小学生童話 4年生
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4年生のイソップ童話(どうわ)

アシとオリーブの木

アシとオリーブの木

 アシオリーブの木が、口論(こうろん)していました。
 どちらがしんぼう強くて、力があって、しっかりしているかで、いいあらそっているのです。
 オリーブの木は、アシに向かってこう言いました。
「おまえなんか、へなへなで、てんでいくじなしさ。ちょっと風が吹(ふ)けば、すぐにおじぎして、まいったというじゃないか」
「・・・」
 アシはだまったきり、なにも言い返しません。
 そこへ、まもなく強い風が吹(ふ)いてきました。
 ビュー、ビューと吹(ふ)きまくる風の中、アシはさんざんにゆさぶられ、おじぎをさせられましたが、ぶじに切りぬけました。
 ところが、オリーブの木は、風にむかってがんばっているうちに、ポキリと折(お)れてしまいました。

 自分より強いものに、負けまいとしてがんばるのは大切ですが、ときには、なりゆきにさからわずに、うまく立ち回る方が得(とく)をするということを、この話はおしえています。

おしまい

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