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福娘童話集 > お話し きかせてね > 江戸小話の朗読
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だくだく
ひょうたん屋のごん三郎のところに、泥棒が入ろうとしています。
するとそれに気づいたごん三郎が、戸の内側でヤリをかまえて泥棒が来るのを待っていました。
今か今かと待ちかまえていますが、どうしたわけか、泥棒はなかなか入ってきません。
(・・・おせえな)
いいかげん待ちくたびれた頃、やっと戸が開いて泥棒が入ってきました。
すっかりゆだんしていたごん三郎は、うっかりヤリを下へ落としてしまいました。
仕方がないので、ごん三郎はあわてて口で、
「ぐさり!」
と、言うと、泥棒の方もこころえたもので、
「血がだくだく」
と、口で言いながら逃げていきました。
おしまい
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