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福娘童話集 > お話し きかせてね > 江戸小話の朗読
予約ずみ
風の神さま(→詳細)を、お祭りしてある神社がありました。
これから旅をする人は、この神社におまいりをしてから旅に出て行くのです。
ある男が、神殿(しんでん)で手をあわせて、
「明日、船で西国に旅立ちたいので、どうぞ西風を吹かせくださいませ」
と、いいながら、いのっておりました。
すると、そばにいた神主さんが、
「それでは、出発を、二、三日先にのばしなされ」
と、いいますので、
「いやいや、どうしても明日中に出発したいのです」
と、いうと、
「それでも、明日の西風は、朝来た人がたのんで帰られましたので、品切れです」
おしまい
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