福娘童話集 > 新作の紹介 福娘童話集 きょうの新作昔話 童話・昔話・おとぎ話の福娘童話集
 

福娘童話集 > きょうの新作昔話 >竹の子のおとむらい

2018年12月17日の新作昔話

たけのこのおとむらい

竹の子のおとむらい
一休さんのとんち話 → 一休さんについて

おりがみをつくろう ( おりがみくらぶ より)
筍の折り紙たけのこ

♪音声配信(html5)
音声 スタヂオせんむ

 むかしむかし、一休さん(いっきゅうさん)と言う、とんちで評判の小僧さんがいました。
 一休さんのお寺の竹やぶの隣にはお屋敷があり、最近、お侍が引っ越してきました。

 ある日の事、一休さんが庭そうじをしていると、

たけのこのおとむらい

 隣の侍が竹の子の皮をザルに入れてきて、こう言ったのです。

たけのこのおとむらい

「こやつらは、わしの屋敷にあいさつもなしに生えてきよった。
 武士の屋敷に勝手に入るとは、まこと無礼な奴。

たけのこのおとむらい

 よってこのわしが、刀にかけてやった。
 無礼者の体は、このわしがとむらってやる。
 だから残った着物は、お前のところに返してやろう」

たけのこのおとむらい

 それを聞いて一休さんは、腹を立てました。
(お寺の竹の子をひとりじめして、いらない皮だけ持って来るなんて! ようし、みていろ)

 一休さんがお侍の屋敷に行くと、ちょうど竹の子がゆであがるところでした。
 一休さんは、ぺこりと頭を下げて、侍のところへ行くと言いました。

たけのこのおとむらい

「お侍さま。たとえ竹の子であっても、命ある物はお経をあげてとむらってやらねばなりません。
 ですから、この竹の子の体を、お寺に持って帰りますね」

たけのこのおとむらい

「なぬっ?」
「それともお侍さまが、竹の子の為にお経をあげてくださいますか?」
「いや、それは・・・」
 お侍はお経の言葉を知らないので、仕方なくゆであがった竹の子を一休さんに差し出して言いました。
「わかった。持って帰るがよい。

たけのこのおとむらい

 ・・・そうか、お前があの一休だな」

 こうしてゆでた竹の子を手に入れた一休さんは、お寺で簡単なお経をあげると、

たけのこのおとむらい

 あとはみんなでおいしく食べたのでした。

おしまい

ページを戻る

新作の紹介メニュー

福娘童話集

新作の紹介
福娘のサイト
366日への旅
毎日の記念日・誕生花 ・有名人の誕生日と性格判断
福娘童話集
世界と日本の童話と昔話
女の子応援サイト さくら
職業紹介・誕生日占い・おまじないなど
子どもの病気相談所
病気検索と対応方法、症状から検索するWEB問診
世界60秒巡り
国旗国歌や世界遺産など、世界の国々の豆知識