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第 11話
自分の仕事を自慢する職人たち
大きな都市が、軍隊に包囲されていました。
そこで敵から身を守る為に最善の方法を検討しようと、市民たちが召集されました。
すると、あるレンガ職人が、
「防壁に最も有効なのは、レンガである」
と、熱心に主張しました。
それを聞いた大工も、同じ様な熱の入れようで、
「防壁には、木材が欠かせない」
と、主張しました。
そして今度は、なめし皮職人が出てきて、
「私の意見はあなた方と違います。防壁に、皮ほど有用なものはありません。それには、なめし皮が最良です」
と、主張しました。
さらに今度は、ガラス職人が言いました。
「ガラスで防壁を作りましょう。それが一番確実です」
技術者という人間は、自分たちの得意な物が一番だと思っているようです。
おしまい
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