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第 12話
年老いたライオン
年老いて病気になり、すっかり力を失ったライオンが、動く事も出来ずに地面にうずくまっていました。
すると一匹のウシがやって来て、角でライオンを突きました。
それからイノシシがライオンに突進して、積年の恨みを晴らしました。
それを見ていたロバは、ライオンが何の反撃も出来ないのを見て取ると、蹄でライオンの額を蹴飛ばしました。
ボロボロになったライオンは、死に際にこう言いました。
「ウシやイノシシはまだいい。力のある者からの辱めは、何とか堪える事が出来る。しかし、ロバの様な者からの辱めは不名誉の極み、これほどの苦しみはない」
このライオンの言う様に、実力のある者からバカにされるのは耐えられますが、実力のない者からバカにされるのはとても辛い物です。
おしまい
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