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第 19話

変身する穴

変身する穴
投稿作品

 昔昔、江戸時代の頃、由兵衛(よしべえ)という11歳の普通の少年と栃子(とちこ)という同い年で友達の少女がいました。

 二人はある日、穴のあいてる木を見つけました。
 由兵衛は、「この穴は何だろう?」と言い、栃子は「入ってみようか!」と言いました。
 しかし、この穴は少しせまいです。
 先に入った由兵衛はきつそうでした。
 数分かかってなんとか入りました。
 次に入った栃子もきつそうでしたが、なんとか入りました。

 2人が入って数分後、穴から出てきたのは、2匹のトカゲでした。
 実は2匹のトカゲは、由兵衛と栃子の変身した姿です。
 2匹は、木の下の草むらを走りまわりました。
 2匹は人間の記憶がなくなってしまいましたが、楽しそうでした。
 しかし、近くに大きな鳥が現れたので、あわてて穴の空いた木の穴に入りました。
 すると今度は、2匹のタヌキとして出てきました。
 2匹は仲良くおなかをたたいて、おどりはじめました。
 すると、仲間たちがよってきたのではないか。穴のあいた木の近くの草むらはタヌキのパーティーです。
 いつの間にやら、人々が集まりました。
 人々たちも楽しくておどりました。
 パーティーが終わると、2匹はいい所でねたいと考え、穴の空いた木の穴に入りました。
 すると今度は、2匹の陸を歩くイカ(未来生物?)に変身しました。
 2匹は陸を人間が走るように走りました。
 2匹は、故郷の商店街に行きました。
 そこでは、由兵衛と栃子の2人はどこ行ったとさわぎになってました。
 2匹はイカではありますが、人間の言ってる言葉が分かります。
 2匹は、こっそり手紙を書きました。
「由兵衛と栃子は遠い所で修行しに行ってます。」と書きました。
 2匹は、手紙を置いてこっそり去ろうとし時、近くの店の店長が「イ、イカが陸を歩いてる!」とびっくりしました。
 2匹は逃げました。
 近くの店の店長は追いかけましたが、2匹の逃げ足は速く、結局2匹は逃げきりました。
 逃げきった2匹は、穴のあいてる木の穴へ入りました。
 すると今度は、大きな2羽の白鳥が出てきました。
 2羽の白鳥は、日本の空を西に飛びまわりました。
 大阪、九州の空を飛んでいきました。
 そして仲間たちを連れて九州の海の上を飛び、やがて外国へ飛びたちました。
 2匹白鳥を含む群れは、ヨーロッパにつきました。
 ヨーロッパで2匹は家族を作り、幸せに暮らしました。
 今世界中に飛んでいる白鳥の一部は、この2匹の子孫かもしれませんね。

おしまい

お話の投稿者 小常陸由太郎

この作品は、読者からの投稿作品です。

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