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12月19日の日本民話

うどどん

うどどん
鹿児島県の民話鹿児島県情報

 むかしむかし、薩摩の国(さつまのくに→鹿児島県)に、うどどんという大きな大きな大男がいました。
 その大きさは、片方の足は加治木(かじき)の岩岳(いわだけ)のふもとに、もう片方の足は国分(こくぶ)の田んぼのまん中において、桜島を枕に寝ていたというほどです。

 ある夏の事、のどがかわいたうどどんは、周りを見回しました。
「どこかに、冷たい水はなかろうか」
 でも近くは小さな川ばかりで、うどどんがたっぷり飲めるほどの水はありません。
「ちと遠いが、川内川(せんだいがわ)にでも行こうか」
 うどどんは山をふみこえて、川内川まで出かけて行きました。

 さて、川内川の一番深い倉野のふちに行ってみると、冷たい水がごうごうと流れています。
「よしよし、これならたっぷり飲める」
 うどどんは水を飲もうとしましたが、しかし体があまりにも大きいので、かがむだけでも大仕事です。
 うどどんは右足を須杭(すくい)のくのせの岸に、それから左の足を荒瀬(あらせ)のてっぺんにかけて、お尻を牧(まき)の峰におろしました。
 そして大きな口を水につけると、
「ごくりっ、ごくりっ」
と、飲み続けました。
 すると川の水がどんどん減って、口の中に川の砂が入ってしまいました。
「ぺっ、ぺっ。口がジャリジャリする」
 うどどんは口の中の砂をはき出し、その砂がたまって出来たのが今の市比野(いちひの)の丸山(まるやま)だそうです。
 それから牧の峰のてっぺんが平たくなっているのは、うどどんが水を飲んだ時にお尻でこすったからと言われています。

おしまい

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