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2月16日 天気図記念日

2月16日 天気図記念日

1883(明治16)年のこの日、ドイツ人の気象学者エリヴィン・クニッピングの指導により、日本初の天気図が作成されました。同年3月1日からは印刷して毎日発行されるようになりました。

記念日アニメ
天気図記念日

天気に関する昔話
(日本昔話)

カッパの雨ごい
福娘童話集より

カッパの雨ごい

 むかし、森にかこまれた小さな村がありました。
 その森の中に、古いぬまがあって、一ぴきのカッパがすんでおりました。
 このカッパは、ひどいいたずらもので、畑をあらしたり、ぬまへ人をひきずりこんだりのわるさをするので、村の人たちはたいそうこまっていました。
 ある日のこと、この村にやってきた旅のぼうさんが、いたずらカッパの話を聞きました。
 ぼうさんは、さっそくぬまへいって、カッパをよびだしていいました。
「おめえさんは、わるいことばかりしとるようじゃが、いったい、なにが気に入らんで、そんなことするんじゃあ? うん?」
 するとカッパは、こんなことを話しはじめました。
「わしはなあ、カッパの身の上がつらいんよ。こんなすがたでは、人間のなかまには入れてもらえず、そうかといって、魚やカメのなかまでもねえ。おもしろくねえ。だからおらあ、ときどきむちゃくちゃあばれまわっとるのよ」
 話しているうちに、カッパは悲しくなってきました。
「おぼうさま、人間に生まれかわるには、どうしたらいいだ」
「それはのう、おまえが生きているあいだに、なにか人のためになることをすることだ」
「そうか、わかった」
 カッパはぼうさんに礼を言うと、帰っていきました。
 その年の夏のことです。
 村は何日も何日も日でりがつづいて、作物はかれるし、いどの水もなくなってしまうしで、村人たちは、毎日毎日広場に集まって、朝からばんまで空に向かって雨ごいをしました。
 うらない師のおばあさんも、雨がふるようにいのりつづけました。
「雨をふらせてたもれ、雨をふらせてたもれ!」
 そのころ、あのぬまのカッパが、村の中へ入ってきました。
「カッパじゃ、やっつけろ!」
 村人たちは、カッパをとりかこんでおそいかかりました。
 日ごろのうらみをはらそうと、なぐったりけったり。
 だけど、カッパはおとなしく、されるままです。
 そして、いまにも死にそうなようすでやっと顔を上げると、雨ごいをさせてくれとたのみました。
 村人たちは、またカッパがいたずらでもするのかと思いましたが、このひどい日でりに、わらをもつかむ思いで、カッパをしばったまま、広場のやぐらの上につれていきました。
 カッパはしばられたまま、やっとのことで体をおこし、天をあおいでいのりはじめました。
「神さま、おら、いままでわるいことばかりして、村の衆にめいわくをかけてきた。だから、おらの命とひきかえに、村に雨をふらせてはくださらんか。どうか、おねげえですだ」
 カッパの雨ごいは、何日も何日もつづきました。
 そのあいだ、カッパは水も飲まなければ、食べものも食べません。
 カッパのいのりの声は、苦しそうに、とぎれとぎれになっています。
「神さま・・・、おねげえです・・・だ。雨をふらせて・・・けろ・・・」
 カッパのいのりがあんまり熱心なので、いつのまにか、村じゅうの人たちもいっしょになっていのりはじめました。
 すると、ふしぎなことに、空には急に雨ぐもがたちこめて、大つぶの雨がポツリ、ポツリ。
 とうとう、ザーザーと、雨がふってきました。
 雨はみるみるはげしくなり、やがて、たきのようにふりだしました。
「カッパの雨ごいが天にとどいたぞ!」
 カッパは、天をあおぐと、
「・・・神さま、ありがとう」
 はげしい雨に打たれながら、まんぞくそうな顔で死んでいました。
 それからしばらくして、旅のぼうさんがまたこの村をおとずれて、このことを知りました。
 ぼうさんは、人間になりたがっていたカッパの話をして、
「命がけでつみほろぼしをしたんじゃもの。いつか人間に生まれかわって、この村にくるかもしれんなあ」
 村人たちは、ぬまの近くに小さなカッパのはかを立て、いつまでもカッパの雨ごいの話を語りつたえたそうです。

おしまい

他の記念日

全国狩猟禁止
11月15日の解禁日まで北海道以外の全国で狩猟禁止。
北海道は2月1日〜9月30日。

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