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        3年生の世界昔話(せかいむかしばなし) 
          
          
         
わすれな草 
スイスの昔話(むかしばなし) → スイスのせつめい 
      
       
      
       むかしむかし、あるところに、とてもなかのよい男の子と女の子がいました。 
   あるとき、この二人が山のぼりにでかけました。 
   手をつないで歌をうたい、ズンズンとのぼっていくと、やがて川が見えてきました。  
  「あら、あんなところに花がさいてる」 
   女の子が、いいました。  
   ゴウゴウとながれる川のすぐそばに、青い花がさいていたのです。  
   男の子は大好(だいす)きな女の子のために、その花をとってきてあげようと思いました。 
   体がぬれるのも気にしないで、男の子は岩をのぼっていきます。  
   ところが、その花に手をのばしたとたん、川の水で足がすべりました。  
   男の子はあわてて花をつむと、女の子にむかってその花をなげました。  
   そしてそのまま川におちると、すごいはやさで流(なが)されていきます。 
   ゴウゴウという水の音にまじって、男の子の声が聞こえてきました。  
  「大好(だいす)きだよ! いつまでも、ぼくをわすれないでね!」 
   そのときから、その青い花には「わたしをわすれないでね」という意味(いみ)の『わすれな草』という名まえがついたそうです。 
      おしまい 
        
         
         
        
       
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