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イラスト　「荒駒るみ」　　運営サイト　ｅＲｕ★Ａｒｔ

キツネとネコ
(グリムどうわ)

アニメサイズ Max 2880×2160　youtubeの設定で変更可能
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おりがみをつくろう ( おりがみくらぶ より) こねこ　　　きつね

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　むかしむかし、ある もり の なか で、ネコ は キツネ と バッタリ であいました。

　ネコ は ニコニコ しながら、キツネ に はなしかけます。

「こんにちは、キツネさん。かり の ほう は うまくいっていますか？

　このごろ えもの が すくなくなって、かり が やりにくく なりましたね。

　でも キツネさん は あたま が いいから、きっと どんなとき でも うまく やっていらっしゃるん でしょうね」

　すると キツネ は ネコ を ジロジロ と ながめてから、めんどくさそう に へんじ を しました。

「ぼく が うまくやっているか だって？　まあ、きみ に くらべたら すこしはね。

　・・・で、きみ は どんな やりかた を しっているの？」

「わたし は、イヌ から にげる ほうほう を たったひとつ しか しらないんです」

「どんな？」

　ネコ は、はずかしそう に こたえました。

「もし イヌ が おいかけて きたら、すぐ き に のぼる。それだけです」

「へー、それだけ」

　キツネ は、おおげさ に おどろきました。

「ぼく は にげかた だけでも、ひゃく いじょう の やりかた を しってるぜ。

　それから、あいて を ワナ に ひっかける わざ もね。

　みんな、ぼく の ちえぶくろ の なか に はいっているんだ。

　あわれな ネコくん、ひとつ おしえて あげようか？」

　キツネ が とくい に なって、むちゅう で しゃべっている とき です。

　いつのまに か イヌ を よんひき つれた かりゅうど が、すぐそば まで きていました。

　ネコ は すばやく、き に のぼりました。

　これで あんしん、き の えだ や はっぱ が ネコ を スッポリ と おおいかくして くれます。

「キツネさん、はやく ちえ の ふくろ を あけなきゃ！」

　ネコ が いった とき には もうおそく、キツネ は イヌ に つかまって しまいました。

「キツネさん、どうして？

　ひゃく いじょう の やりかた を、しっている のに。

　・・・あっ、そうか。

　どの やりかた に するのか まよっているうちに、つかまって しまったんだ。

　わたし は たった ひとつ しか にげかた を しらなくて、たすかったよ」

　ネコ は つぶやいて、「ホッ」 と ためいき を つきました。

おしまい