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3月2日のイソップ童話
  
  
  
(うれしいこと)と(いやなこと)たち
    (うれしいこと)たちは(いやなこと)たちといっしょにくらしていましたが、力が弱いので、(いやなこと)たちに追い出されてしまいました。
    (うれしいこと)たちはしかたなく、天にのぼりました。
    そして、天にいるゼウス(→詳細)の神に、
  「これから先、人間たちとどうやっておつきあいしたらいいでしょう」
  と、たずねました。ゼウスは、
  「みんながいっぺんにゆくと、また、(いやなこと)たちに追い出されてしまうから、1人ずついくがよい」
  と、いいました。
    こうして(いやなこと)たちは、人間のそばにずっとすんでいるので、ひっきりなしに人間におそいかかるのに、(うれしいこと)は、1人ずつ天からおりてこなければならないので、たまにしか人間をたずねてくれなくなりました。
  
    この話は、(うれしいこと)は待っていてもなかなかこないのに、(いやなこと)は、なぜよく来るのかを説明しています。
おしまい