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4月30日のイソップ童話
  
  
  
医者と病人
   ある医者が、1人の病人の手あてをしていました。
    しかし、病人は死んでしまいました。
    お葬式にあつまった人々に、医者は、
  「あの人も、酒を飲むのをやめて、ちゃんとかんちょうをすれば、死なないですんだのですがね」
  といいました。
    これを聞いたある人が、おこりました。
  「ちょっと、あなた、そんなことは、今になっていってもだめですよ。なんの役にもたたないじゃありませんか。病人が、聞くことができるあいだに、あなたがしっかりとおしえてあげるべきだったのです」
  
    友だちを助けるなら、友だちが助けてもらいたがっているときに助けるべきで、とりかえしがつかなくなってから、えらそうなことをいうのはまちがっていると、この話はおしえています。
おしまい