みんなが知ってる 日本の有名な話 ☆福娘童話集☆ 童話・昔話・おとぎ話の福娘童話集
福娘童話集 > ジャンル別 > 日本の有名な話 > お月さまに行ったウサギ
お話しの移動
・ 福娘童話集

・ ジャンル別

・ 日本の有名な話 (全50話)

→  1話 〜 10話
→ 11話 〜 20話
→ 21話 〜 30話
→ 31話 〜 40話
→ 41話 〜 50話
 


日本の有名な話 第28話

お月さまに行ったウサギ
イラスト 知瑛美  サイト 昔話で販促!

お月さまに行ったウサギ
青森県の民話青森県情報

 むかしむかし、サルとキツネとウサギが、神さまのところへ行きました。

お月さまに行ったウサギ

「神さま、どうかお願いです。こんど生まれてくる時は、人間にしてください」
 すると、神さまが言いました。
「人間に生まれたいのなら、自分の食べ物を人間にごちそうすることだ」

お月さまに行ったウサギ

 そこでサルは山へ行き、クリやカキの実を取ってきました。

お月さまに行ったウサギ

 キツネは川へ行って、魚を捕まえてきました。
 ところがウサギの食べ物は、やわらかい草です。
 今は冬なので、やわらかい草は一本もありません。
(こまったなあ。どうしよう?)

お月さまに行ったウサギ

 ウサギはガッカリして、サルとキツネのいるところへ戻ってきました。
「ウサギさん、きみのごちそうはどうしたの?」

お月さまに行ったウサギ

「だめだよ。草はかれているし、木のめは、まだ出ていないんだ」
 すると、サルが言いました。
「それじゃウサギさんは、いつまでもウサギのままでいるんだな」
「そうだよ。ごちそうも持ってこないで人間に生まれかわりたいなんて、ウサギさんはずるいよ」
 キツネも、怒って言いました。
「ごめん。でも、もう一日だけ待って」

 次の日、ウサギは山へ行くと、かれ木をひろい集めてきました。

お月さまに行ったウサギ

 そしてサルとキツネの前に、かれ木をつみあげて言いました。
「今からごちそうを焼くから、火をつけておくれ」
 サルとキツネが火をつけると、かれ木はパッと燃え上がりました。

お月さまに行ったウサギ

「ぼくのごちそうはないんだ。だから、・・・だから、ぼくを人間に食べさせておくれ」
と、言うなり、ウサギは火の中に飛び込んだのです。
 その時、空の上から神さまがおりてきて、さっとウサギを抱きかかえると、また空へのぼっていきました。

お月さまに行ったウサギ

 サルもキツネも、ビックリ。
 すると、神さまが言いました。
「サルもキツネも、きっと人間に生まれかわれるだろう。
 なにしろ自分の大切な食べ物を、人間にごちそうしようとしたからね。
 それは、とても素晴らしい事だよ。
 でもウサギは、もっと素晴らしい。
 自分をすててまで、人間に食べさせようとしたのだからね。
 ウサギをお月さまの国で、いつまでも幸せにしてあげよう」

お月さまに行ったウサギ

 神さまにだきかかえられて、ウサギは空高くのぼっていきました。

 その時からウサギは、お月さまの中で楽しく暮らしているという事です。

おしまい

※ インドにも、同じようなお話しがあります。 → 月の中のウサギ

 前のページへ戻る

ジャンルの選択
・有名な話 日本 世界
・こわい話 日本 世界
・わらい話 日本 世界
・感動話 日本 世界
・とんち話 日本 世界
・悲しい話 日本 世界
・ふしぎ話 日本 世界
・恩返し話 日本 世界
・恋物語 日本 世界
福娘童話集
人気コーナー
きょうの新作昔話
未公開の童話・昔話を毎日
一話ずつ公開
おはなし きかせてね
福娘童話集をプロの声優・ナレーターが朗読
小学生童話
幼稚園から小学6年生まで、学年別の童話・昔話集
おくすり童話
読むお薬で、病気を吹き飛ばそう!

福娘の姉妹サイト

http://hukumusume.com

366日への旅
毎日の記念日・誕生花 ・有名人の誕生日と性格判断
世界60秒巡り
国旗国歌や世界遺産など、世界の国々の豆知識
子どもの病気相談所
病気検索と対応方法、症状から検索するWEB問診