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ほらふき男爵 クマと火うち石
ビュルガーの童話 → ビュルガーの童話の詳細
わがはいは、ミュンヒハウゼン男爵(だんしゃく)。
みんなからは「ほらふき男爵」とよばれておる。
これは、大グマをしとめた時の話じゃ。
わがはいがポーランドのある森の中へかりに行った帰り道、すっかり日がくれてしまい、鉄砲の玉も一発ものこっていない時に、大グマが大口をあけてとびかかってきたのじゃ。
せめて一発でもと、鉄砲の玉をさがしたがむだじゃった。
だが、手にさわったのは、いざという時のためにもってきた二つの火うち石。
わがはいは、その一つをむちゅうで、大きくあけたクマの口になげこんだんのじゃ。
火打ち石を口にほうりこまれて、クマは気持ちがわるくなったのか、回れ右をしてにげだしていきおった。
その時すかさず、わがはいはのこった火うち石をクマのおしりのあなになげこんだ。
これが、じつにうまくいった。
クマのおしりから入った火うち石が、さっき口から入った火うち石とぶつかってな。
カチン!
と、いう音がクマのおなかの中から聞こえたかと思うと、クマは黒こげになってたおれよった。
その日のえものは、クマの丸焼きというわけじゃ。
では、また次の機会に、別の話をしてやろうな。
おしまい
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