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2023年4月3日の新作昔話
投稿者 「カボスひろし」 大分県産カボスひろしTV
この下に金なし
吉四六(きっちょむ)さん → 吉四六さんについて
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投稿者 「カボスひろし」 大分県産カボスひろしTV
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Max 1440×1080 字幕「日本語」「中国語」を追加しました。
イラスト sai-sai 運営サイト sai-sai「イラスト」「コミック」
むかしむかし、吉四六さんと言う、とてもゆかいな人がいました。
吉四六さんの家には大きな畑がありますが、畑の真ん中には大きな石があって、これが吉四六さんの悩(なや)みの種です。
畑仕事の邪魔なので、どかそうと思うのですが、これがとても大きすぎて吉四六さんの力ではどうにもなりません。
「全く、邪魔な石だな。これがなければ、畑仕事が楽になるのに。・・・そうだ」
名案を思いついた吉四六さんは、町に出て行くと出会う人たちにこんな事を言いました。
「実はこの前、馬を売って大金を手に入れたんだ。
だけど、そんな大金を家に置いていたら危ないしな。
どこかに、良い隠し場所はないだろうか?」
それを聞いた人たちは、
「馬鹿だな」
「金をもうけたと言いふらす奴が、どこにおる」
と、あきれ返ったそうです。
そして次の日、吉四六さんは畑の大石のそばに、こんな立て札を立てました。
その立て札には、
《この下に、金なし》
と、書かれてあるのです。
「吉四六さんは、本当に大馬鹿じゃ」
「あれでは、金のありかを教えている様なものじゃ」
村人たちは吉四六さんの変な行動に、あきれ返りました。
でもこれこそが、吉四六さんが思いついた名案なのです。
さて、それから二、三日後。
吉四六さんは、自分の畑に行ってみました。
するとあの大石のそばに、とても大きな深い穴が掘られているではありませんか。
誰かがこの下にお金があると思って、一所懸命に穴を掘ったのでしょう。
「よしよし、思った通りだ」
そこで、吉四六さんが、
「えい!」
と、大石を押すと、大石はゴロンと転がって、うまい具合にその穴の中に入ってしまったのです。
そして上から土をかぶせると、
吉四六さんの畑からは邪魔な大石は消えてしまいました。
おしまい
おまけイラスト
イラスト sai-sai 運営サイト sai-sai「イラスト」「コミック」
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