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1月15日のイソップ童話
ウサギとカエル
ある日、ウサギたちがあつまって、はなしあっているうちに、みんな、ひどく悲しくなってしまいました。
なぜなら、ウサギはいつもびくびくして、くらしているからです。
「本当に、ぼくらは、人間にも、イヌにも、ワシにもねらわれてるし、ほかにも、ぼくらをエサにしようとしている動物はいっぱいいるからこわいなあ。毎日、こんなにおそろしい思いをするくらいなら、どうだろう、いっそ、ひと思いに死んでしまうほうが、ましじゃあないか」
ウサギたちはこう考えて、みんなで池に飛び込んで死ぬことにきめました。
そこでウサギたちは、いっせいに池をめざして走っていきました。
ところが、その池のほとりにはたくさんのカエルがいて、ウサギたちの足音を聞いたとたんに、あわてて水に飛び込んで逃げました。
それを見て、ウサギの中のいちばんかしこい一ぴきが、みんなにいいました。
「おーい、みんな待ちたまえ。自殺はやめよう。ごらんのとおり、ぼくたちよりも、もっとよわむしで、びくびくしているやつがいることがわかったからね」
この話は、ふしあわせな人は、自分よりもふしあわせな人を見ると安心するものだ、ということをおしえています。
おしまい