3年生のイソップ童話(どうわ)
イラスト myi ブログ sorairoiro
しっぽを切られたキツネ
美(うつく)しいしっぽがじまんのキツネが、
ワナにはさまれてしっぽを切られてしまいました。
キツネははずかしくて、もう生きていられないと、思うほどでした。
「しかし」
と、キツネは考えました。
「もしも、なかまのキツネが、ぜんぶしっぽを切れば、おれのこのみっともない姿(すがた)も、目立たなくなる。よし、みんなにしっぽを切るようにすすめてみよう」
こう決心(けっしん)したキツネは、なかまをぜんぶあつめて、
「きみたち、そんな長いしっぽはみぐるしくて、重(おも)たいだけじゃないか。切ってしまった方が楽だぜ」
と、いいました。
するとなかまの一ぴきが、いいました。
「おいおい、そうやれば、きみが得(とく)するからそういうんだろ」
「・・・」
この話は、なかまのためではなく、自分が得(とく)をするために、なかまに何かをいっても、だれも聞いてくれないと、いうことをおしえています。
おしまい
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