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3月29日のイソップ童話

ヒツジ飼いとオオカミの子

ヒツジ飼いとオオカミの子

  ヒツジ飼い(→詳細)がオオカミの子をみつけて、だいじにそだてました。
「こうしておけば、こいつらが大きくなったときに、おれのヒツジの番をしてくれるだろう。いやそれだけでなく、よそのヒツジもさらってきてくれるだろう」
と、考えたからでした。
  ところが、この子どもオオカミたちは大きくなると、すきを見て、まっさきにヒツジ飼いのヒツジたちにおそいかかりました。
  ヒツジ飼いは、さんざんに食いあらされたヒツジたちを見て、うめき声をあげました。
「なんていうことだ。子どもだからといって、オオカミを助けたとは。なんとバカなことをしたものだ」

  悪い人を助けるのは、じつは、その人たちがまっさきにわたしたちをいじめることができるように、せっせと力をつけてやるのと、同じことです。

おしまい

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