|
|
3年生のイソップ童話(どうわ)
ライオンとウシ
あるライオンが、たいそう大きなウシを殺(ころ)そうとたくらんで、だまし討(う)ちの計画を立てました。
ライオンはウシに、
「神(かみ)さまにそなえるために、ヒツジを殺(ころ)したから、きみもお祭(まつ)りの宴会(えんかい)にきたまえ」
と、いって、さそいました。
じつはウシがやってきて、テーブルについたら殺(ころ)そうと、考えていたのです。
ウシは、やってきました。
しかし、そこに大皿(おおざら)や長い焼き串(やきぐし)はたくさんあるのに、ヒツジがぜんぜん見えないことに気がつくと、ひとこともあいさつしないで、すぐにかえろうとしました。
ライオンは、
「きみ、失礼(しつれい)じゃないか。気を悪(わる)するようなことは、なんにもしていないのに、なぜだまってかえってしまうのだ」
と、おこりました。
するとウシは、
「いや、これにはちゃんとわけがあるんだ。ここにならんでいるのは、ヒツジではなくて、ウシを食べるための準備(じゅんび)だからさ」
この話は、かしこい人は悪人(あくにん)の計画には引っかからないと、いうことをおしえています。
おしまい
|
|
|