福娘童話集 > きょうのイソップ童話 > 8月のイソップ童話 > 神さまの像をはこぶロバ
8月13日のイソップ童話
神さまの像をはこぶロバ
ある人が、ロバ(→詳細)の背なかに神さまの像をのせて、町に連れていきました。
とおりを歩いている人たちは、みんな、神さまの像をおがみました。
するとロバは、みんなが自分をおがむのだと思って、大とくいになり、大きな声でいなないて、先にすすもうとしなくなりました。
ロバひきは、ロバがなにを考えているのかを見ぬいたので、こん棒でなぐりつけながら、いいました。
「なんておめでたいやつだ。人間さまがロバをおがむなんてことが、あってたまるか」
自分はすこしもえらくないのに、えらい人の名まえを借りていばりちらす人は、正体を知っている人たちから笑いものにされる、ということを、この話はおしえています。
おしまい