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9月1日のイソップ童話
ツバメと鳥たち
ヤドリギがそだっているのを見て、ツバメは、
「これは、よくない」と、思いました。
ツバメはなかまの鳥たちをあつめて、
「みなさん、ヤドリギがそだつと、鳥のためにはこまったことになります。ヤドリギから鳥もちがつくられるからです。だから、なにはさておき、あのヤドリギがはえているカシ(→詳細)の木から、あれをたたき落としましょう。もし、それができなければ、みんなで人間たちのところへいって、鳥もちで鳥をとるのをやめてくれるようたのみましょう」
鳥たちはツバメをバカにして、
「もうろくババアが、なにをいっているんだ」
と、いうだけでした。
そこで、ツバメは1人で人間のところへたのみにいきました。
人間はツバメの頭の良いのに感心して、親切にむかえて、自分たちの家にすまわせてやりました。
こうして、ほかの鳥たちは人間につかまって食べられてしまいましたが、ツバメだけは大切にされて、人間の家ののき先に安心して巣を作ることができました。
この話は、先のことを見とおせる人は、危険をまぬがれると言うことをおしえています。
おしまい