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9月29日のイソップ童話
ネズミをこわがるライオンとキツネ
ライオンがねむっていました。
そのからだの上を一ぴきのネズミが走り抜けていきました。
ライオンは目をさまして、けしからぬ事をしたやつはだれか、と、あたりを見回しました。
それを見ていたキツネが、
「なんです。ライオンのくせに、ネズミをこわがるなんて。ああ、みっともない」
と、たしなめると、ライオンは、
「いや、ネズミがこわかったのではない。ねむっているライオンの上を走り抜けるような、大胆なやつがいるのにおどろいたのだよ」
この話は、かしこい人は、どんなに小さいこともおろそかにしない、ということをしめしています。
おしまい