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3年生のイソップ童話(どうわ)
神(かみ)さまとカメ
大むかしのことです。
ある神(かみ)さまが、お嫁(よめ)さんをもらうことになりました。
神(かみ)さまは結婚式(けっこんしき)に、この世(よ)の全(すべ)ての動物(どうぶつ)を呼(よ)びました。
結婚式(けっこんしき)は、それは、はなやかでたいへんにぎやかなものでした。
動物(どうぶつ)たちみんなに、おめでとうをいわれて、神(かみ)さまはにこにこしていました。
でも、カメだけが来ていないことに気づきました。
次(つぎ)の日、神(かみ)さまはカメにたずねました。
「どうして、わたしの結婚式(けっこんしき)に、来てくれなかったのかね」
すると、カメはこう答えました。
「はい、わたしはにぎやかなところへいくのが、きらいなんです。家は静(しず)かで落(お)ちつきます。家にいるのがいちばんです」
「そんなに家が好(す)きなら、これからずっといっしょにいたまえ」
おこった神(かみ)さまは、カメに魔法(まほう)をかけました。
カメの背中(せなか)に、大きな甲羅(こうら)ができたのです。
カメの背中(せなか)に甲羅(こうら)があるのは、そのせいなのです。
このカメと同じように、みんなといっしょにいるよりも、自分の家でしずかにしたいと思う人はたくさんいます。
神(かみ)さまは、カメをおこりましたが、みんなは、ともだちがいっしょにあそばないからといって、おこってはいけませんよ。
おしまい
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