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12月18日のｲｿｯﾌﾟ童話



馬と馬丁

　 馬のせわをする馬丁(ばてい)が、馬のエサにするムギをぬすんで、売ってお金をもうけました。
　 そのかわりに、馬をなでたり、さすったり、ブラシをかけてやったり、一日中、だいじにしてやりました。
　 すると、馬は馬丁にいいました。
「わたしをりっぱな馬にしたいのなら、なでたりさすったりするよりも、わたしたちのエサのムギを、二度と売らないでくださいな」

　 欲の深いごうつくばりは、弱い人たちを囗先でだまして、親切そうなことばでおびきよせて、じつは、その人たちが生きるためにいちばん必要なものまで、まきあげてしまいます。

おしまい