福娘童話集 > きょうのイソップ童話 > 12月のイソップ童話 > キツネとワニ
12月21日のイソップ童話
キツネとワニ
キツネとワニが、めいめい自分の方がりっぱな家がらだとじまんして、いいあらそっていました。
ワニは、先祖にたくさんえらいワニがいたと、さんざんじまんばなしをして、しまいに、
「なにしろ、うちの先祖は、スポーツ関係のえらい役人でしたからね。はっ、はっ、はっ」
と、いいました。それを聞いたキツネは、
「わざわざおっしゃるまでもありません。あなたのそのごわごわした肌を見れば、むかしから体操ばかりやっていたことがよくわかりますから。あなたのそのみじかい手足を見れば、さぞ、走りが早かったことがよくわかりますから」
「・・・」
この話は、うそつきは事実をしめされると、ぐうの音も出なくなる。という話です。
おしまい