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3月29日の小話
手品の種
おおぜいの見物人の前で、手品師(てじなし)が、手品の種をあかしておりました。 すると、前で熱心に見ていたお百姓(ひゃくしょう)が、 「その手品の種をわけてくれ」 と、言い出しました。 手品師が、おどろいて、 「買ってどうするつもりだ?」 と、きくと、 「持って帰って畑にまく」
おしまい