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11月26日の小話
助太刀
   かたき討ちの助太刀(すけだち→かたき討ちに協力すること →詳細)をたのんでおいたおさむらいが、こしに大小二本の刀をさし、たすきがけの、いさましい姿でやって来ました。
   ふと見ると、まっ赤なふんどし(むかしの男用の下着)が、チラ、チラのぞいています。
   助太刀をたのんだおさむらいが、おどろいて、
  「おいおい、どうしてまっ赤なふんどしなどして来たのだ?」
  と、ききますと、助太刀のおさむらいは、ニタッとわらって、
「赤い方が、しりをまくって逃げ出す時には、ずっと目立って、かっこうがいいとおもったからさ」
おしまい