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ゼウスとは?
ギリシア神話(しんわ)の最高神(さいこうしん)で、空(そら)を支配(しはい)すると共(とも)に政治(せいじ)・法律(ほうりつ)・道徳(どうとく)などの人間生活(にんげんせいかつ)をも支配(しはい)する、偉大(いだい)な神様(かみさま)です。
もともとゼウスは、ティタン神族(しんぞく)のクロノスとレアの末子(まっし)で、ヘスティア、デメテルたちの弟(おとうと)でした。
ゼウスの生誕(せいたん)に関(かん)する古代伝説(こだいでんせつ)のひとつによれば、クロノスはわが子(こ)に支配権(しはいけん)をうばわれる不安(ふあん)にかられ、生(う)まれた子供(こども)を次々(つぎつぎ)にのみこんでしまいました。
そこでゼウスを生(う)んだとき、レアは産着(うぶぎ)でつつんだ石(いし)をゼウスのかわりにクロノスにのませることでゼウスを救(すく)いました。
ゼウスは、クレタで雌山羊(めすやぎ)のアマルテイアの乳(ちち)をのみ、ニンフにそだてられます。
成人(せいじん)したゼウスは、クロノスに兄弟(きょうだい)たちをはきださせ、父親(ちちおや)に復讐(ふくしゅう)をしたがっている彼(かれ)らと力(ちから)をあわせて、ティタン神族(しんぞく)とたたかいました。
その結果(けっか)、ゼウスらが勝利(しょうり)をおさめ、ティタン神族(しんぞく)は冥界(めいかい)タルタロスにほうむられることになります。
そしてゼウスと兄(あに)のポセイドンとハデスの3兄弟(きょうだい)は、くじびきによって、それぞれ天空(てんくう)と海(うみ)と冥界(めいかい)の王(おう)になり、さらにゼウスは最高権力者(さいこうけんりょくしゃ)とみとめられたのです。
ギリシア神話(しんわ)に登場(とうじょう)するゼウスは、最高神(さいこうしん)でありながら、人間(にんげん)くさい神(かみ)さまで、大変(たいへん)な浮気者(うわきもの)です。
関係(かんけい)を持(も)った女神(めがみ)は奥(おく)さんも合(あ)わせて9人(にん)、人間(にんげん)の女性(じょせい)は14人(にん)、子供(こども)の数(かず)は総勢(そうぜい)38人(にん)以上(いじょう)います。
福娘童話集(ふくむすめどうわしゅう)に出(で)てくる「ヘルメス」や「アテナ」も、ゼウスの子供(こども)です。
イラストは、「オリュンピアのゼウス像(ぞう)」で、古代(こだい)ギリシャ最大(さいだい)の彫刻家(ちょうこくか)フェイディアスが、紀元前(きげんぜん)435年(ねん)ごろに、イラストのような巨大(きょだい)なゼウス像(ぞう)をつくり、オリュンピアの神殿(しんでん)においたとされています。
ゼウスの登場(とうじょう)する、主(おも)な世界昔話(せかいむかしばなし)。
・パンドラの箱(はこ)
・天(てん)の猟師(りょうし)オリオン