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カッパ を つろう
(えど こばなし)
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あるところ に、とっても びんぼう お とこ が いました。
あるとき、おかねもち の いえ に いって いいました。
「カッパ が つれる よい ばしょ を みつけました。
でも、エサ に にく が いります。
カッパ が つれたら おれい を さしあげます から、にく を もらえませんか?」
おかねもち は カッパ なら たかく うれる と おもい、にく の かたまり を びんぼう な おとこ に わたして いいました。
「わし も、カッパ を つる ところ が みたいなあ」
すると、びんぼうな おとこ が いいました。
「き の うしろ に かくれていて くださいよ。
そして けっして、しゃべって は いけません。
カッパ は にんげん の こえ を きく と、にげて しまいますから」
かわ に つくと、びんぼう な おとこ は おかねもち に きづかれない ように、にく を ふく の なか に かくして つりいと には にく の かわり に いし を くくりつけて、ドボン と かわ に なげこみました。
かねもち は き の うしろ から こえ を ださないように みていました が、いちじかん も すると まちきれなくなり、びんぼう な おとこ に こえ を かけて しまいました。
「・・・まだ、つれないのか?」
すると、びんぼう な おとこ が いいました。
「ああっ、いま カッパ が エサ に くいついた のに。ひと の こえ が した から にく を とって にげて しまった。もう だめだ」
そう いう と、さっさ と つりざお を かたづけて、ふく の なか に にく を いれたまま いえ に かえって しまいました。
おしまい
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