昔話の英語《Hukumusume fairy tale collection》昔話の英語 日本語昔話の英語《Hukumusume fairy tale collection》 Hukumusuem fairy tale collection
 


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にほんのろうそく(Two Candles)

にほんのろうそく
(アンデルセンどうわ)

おりがみをつくろう ( おりがみくらぶ より)
太いロウソクの折り紙ろうそく@  細いロウソクの折り紙ろうそくA

♪にほんごのろうどく
TIME 6:35   ろうどく 朗読 ことば工房



にほんご ←→ にほんご & えいご ←→ えいご

 むかしむかし、ある いえ の テーブル の うえ に、にほん の ロウソク が おかれて いました。

 いっぽん は みつろう と いって、とても こうか で じょうとう な ロウソク でした。

 クルクル と ねじった ほそみ の デザイン が、とっても おしゃれ です。

 もう いっぽん は クジラ の あぶら から つくられた、やすもの の ロウソク でした。

 じょうとう な ロウソク と ちがい、ただ まるめた だけ の おデブさん です。

 みつろう は、じまんげ に いい ました。

「ぼく は、ほか の ロウソク より も かっこよく て、しかも ずっと あかるく ひかるんだ。だから きっと、ぎん の ロウソクたて に おかれるよ」

 みつろう の ことば に、やすもの の ロウソク が ためいき を つきました。

「いいなあ。ぼく も きみ みたい に、きゃくま で パーティー に くる ひとたち を てらして あげたいよ。でも、ぼく が いく ところ は、せいぜい だいどころ さ」

 その とき、この いえ の おくさま が やってきて、やすもの の ロウソク を て に とる と だいどころ に もっていきました。

(やっぱり)

 やすもの の ロウソク は、がっかり です。

 だいどころ には、カゴ を かかえた ちいさな おとこのこ が たって いました。

 その かご の なか には たくさん の ジャガイモ と、いくつか リンゴ が はいって います。

 おくさま が、おとこのこ に いいました。

「さあ、この ロウソク も もっていきなさい。あなた の おかあさん は よる おそく まで おしごと を なさる でしょうから、これ が やく に たちますよ」

 すると それ を きいた、この いえ の ちいさな おんなのこ が いいました。

「あら、わたし だって よる おそく まで おきて いるわ。だって こんや は、ダンスパーティー が あるんですもの。わたし、おおきな あかい リボン を つけて もらうのよ」

 やすもの の ロウソク は、おほしさま の ように きらきら と め を かがやかす おんなのこ を みて、

「わあ。なんて かわいいんだろう」

と、おもいました。

「でも、ぼく は もう にど と、この おんなのこ には あえない。みつろうくん は、きっと おんなのこ と ダンスパーティー を たのしむ の だろうけど、ぼく は まずしい いえ に もらわれていく の だから」

 おとこのこ は カゴ に ロウソク を いれる と、みすぼらしい ちいさな いえ に かえりました。

 この いえ の おとうさん は もう しんでしまって、おかあさん が ぬいもの を しながら さんにん の こども を そだてて いました。

 おとこのこ が、カゴ の ロウソク を おかあさん に さしだす と、

「まあ、いい ロウソク を いただいて」

と、おかあさん は とても よろこんで、やすもの の ロウソク に ひ を つけました。

 そのとき、この いえ の いちばん した の おんなのこ が はいって きました。

 その こ は にこにこ しながら、おにいさん と おねえさん の ところ に いく と、

「あのね、もんだい だよ。こんや の ごちそう は、なーんだ? えへへ。それはね、あったかい ジャガイモ だよ」

 おんなのこ は うれしくて たまらない と いうように、かわいい め を キラキラ と かがやかせ ました。

 やすもの の ロウソク は、その おんなのこ を みて こう おもいました。

「ああ、さっき みた、おかねもち の おんなのこ と おなじ め だ。

 むこう は ごうか な パーティー で、こっち は ジャガイモ の ごちそう だけど、どっち の おんなのこ も おなじよう に しあわせ なんだなあ」

 やがて、ばんごはん に なりました。

「とても おいしい、ジャガイモ だね」

「それに、リンゴ まで あるんだよ」

「かみさま、おめぐみ ありがとうございます」

 にぎやかな しょくじ が おわる と、こどもたち は ベッド に はいって、おかあさん から おやすみ の キス して もらいました。

「ああ、たのしい よる だったなあ」

 やすもの の ロウソク は、この かぞく と いっしょ に しあわせな じかん を すごせて、とても まんぞく でした。

「もう、みつろうくん が うらやましく ないや。

 みんな それぞれ に こうふく が あって、じぶん が こうふく と かんじられれば、それ は こうふく な こと なんだ。

 だから ぼく は、ほんとう に こうふくだ。

 ・・・あっ、おかあさん が ぬいもの を はじめるぞ。

 よーし、ぼく も がんばらなくちゃ」

おしまい

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