5月10日のイソップ童話
ライオンとロバとキツネ
ライオンとロバとキツネが、なかまになって、いっしょに狩りにいきました。
たくさんのえものがとれたとき、ライオンはロバに、えものを分けてくれとたのみました。
ロバはぜんたいを3等分して、
「ライオンさんから、どうぞ1つおとりなさい」
と、いいました。
ライオンは腹を立てて、ロバに飛びかかって、食い殺してしまいました。
そして、こんどはキツネに分けてくれとたのみました。
キツネは、くずのようなきれはしを、すこし自分にとっただけで、ぜんぶをひとやまにして、ライオンに、
「どうぞ、おとりなさい」
と、すすめました。
ライオンが、
「こういう分け方を、だれからおそわったのかね」
と、聞きますと、キツネは、
「ロバくんの、不幸な死にかたです」
人は身近な人の不幸を見ることによってりこうになるものだと、このお話しはおしえています。
人の失敗を見てわらうのではなく、自分ならどうするかを考えるのです。
おしまい
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