6月21日の世界の昔話
ほらふき男爵 ワニとライオン退治
ビュルガーの童話 → 詳細
わがはいは、ミュンヒハウゼン男爵(だんしゃく)。
みんなからは「ほらふき男爵」とよばれておる。
きょうは、南の島に行ったときの話をしよう。
あの時は大変じゃった。
なにしろ、キバをむいたライオンに追いつめられ、すぐ後ろでは大口を開けたワニがわがはいにかみつこうとしていたのだからな。
絶体絶命(ぜったいぜつめい)とは、まさにこのことじゃ。
さすがのわがはいも、このときは死を覚悟(かくご)した。
そしてライオンが飛びかかってきたとき、思わずクラクラッと足がふらついて尻もちをついてしまった。
だが、わがはいは無傷で助かったのじゃ。
なんと、わがはいに飛びかかってきたライオンは、尻もちをついたわがはいを飛びこえて、反対側にいるワニの口に頭からスッポリと入ってしまったのじゃ。
わがはいはすぐに起きあがると、ライオンの首を切り落としてライオンを退治した。
そしてワニは、ライオンの頭がのどにつまってしまい、そのまま死んでしまったよ。
では、また次の機会に、別の話をしてやろうな。
おしまい
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