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    福娘童話集 > 絵本紙芝居(アニメかみしばい) 小人とクツ屋 
         
          小人とクツ屋 
         
        アニメサイズ
        Max 3840×2160 字幕「日本語」「英語」
        
 
        イラスト myi   ブログ sorairoiro 
         
        小人とクツ屋 
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        イラスト版   えほん版 
      
       むかしむかし、あるところに、まじめなクツ屋がいました。 
 クツ屋は毎日まじめに働いているのに、だんだん貧乏(びんぼう)になってしまい、とうとう一足分のクツの皮しか残らなくなりました。 
「ああ、これでクツを作るのも最後か」 
 クツ屋はその最後の皮をクツの形に切って、その日は寝てしまいました。 
 
 次の日の朝、目を覚ましたクツ屋はビックリです。 
 何とクツが一足、ちゃんと出来上がっていたのです。 
 そのクツはとても素晴らしい出来だったので、とても高い値段で売れました。 
 クツ屋はそのお金で、二足分の皮を買いました。 
 そしてその皮をクツの形に切ったところで、また寝てしまいました。 
 すると次の日の朝にも、立派なクツが二足出来上がっていました。 
 それからは毎日、同じ事が続きました。 
 二足のクツが四足になり、四足が八足、八足が十六足、十六足が三十二足・・・と、どんどんクツが増えていったのです。 
 おかげでクツ屋は、すっかりお金持ちになりました。 
 
 ある日、クツ屋はおかみさんと一緒に、一晩中起きている事にしました。 
 誰があの素晴らしいクツをつくっているのか、確かめようと思ったのです。 
 夜中になると、どこからか裸の小人が二人現れました。 
 二人の小人は小さな手で素早く皮をぬい、叩いて形を整えると、あっと言う間に素晴らしいクツを作り上げました。 
 次の朝、おかみさんがクツ屋に言いました。 
「ねえ。クツをつくってくれたお礼に、あの小人たちに服をぬってあげようと思うの。だって裸じゃ寒そうだもの。だからあなたは、小人にクツをつくってあげたら」 
「そうだね。そうしよう」 
 
 次の夜、クツ屋はクツの皮の代わりに、おかみさんがぬった小さなシャツとズボンとチョッキと、クツ屋がつくった小さなクツとクツ下を二人分置いておきました。 
 すると小人たちは大喜びで服を着て、そこら中を飛びはねながら歌いました。 
♪これで、ぼくらは可愛い小人。 
♪もう、クツ屋じゃ、なくなった。 
 そして外に出て行き、そのまま二度と現れませんでした。 
 
 小人はいなくなりましたが、それからもクツ屋のクツは飛ぶ様に売れ続けて、クツ屋は幸せに暮らす事が出来たのです。 
      おしまい 
         
          
           
          
          
       
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