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7月26日のイソップ童話
ペテン師
ペテン師がある人に、
「アポロン神(→詳細)のおつげなんて、うそだよ。ぼくがその証拠をみせてやる」
といって、それをやってみせる日までとりきめました。
約束の日になると、ペテン師は1わのスズメをつかまえて、マントのしたにかくして、アポロン神のいる神殿へいきました。
そして、神さまの像の前に立って、
「わたしが、いまこの手ににぎっているものは、生きものですか、それとも命のないものですか」
と、たずねました。
もし神が「命のないものだ」と答えたら、生きているスズメを見せればいいし、もし神が「生きものだ」と答えたら、スズメを手でしめ殺してから、出してみせよう、と思っていたのです。
しかし神さまは、このペテン師のわるだくみがよくわかっていたので、こう答えました。
「やめろ、ふとどきもの、おまえの手の中にあるものは、おまえが勝手に生かしたり殺したりできるものではないか」
この話は、神をだますことは決してできない、ということをおしえています。
おしまい