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11月23日のイソップ童話
モミの木とイバラ
大きくて立派なモミの木が、足元のイバラを見下していいました。
「おほん。私は世の中に色々と役に立つ、いだいなモミの木さまだ。・・・おや? 私の足元に生えているお前は、全身がトゲトゲで、みんなからきらわれているイバラだな。お前に一つ聞くが、お前には一体、何の取り柄があるのだ?」
するとイバラがこういいました。
「確かに、私には何の取り柄もありません。でも・・・」
「・・・でも、なんだ?」
「あっ
、ほら、ほら。オノを持ったきこりがやって来ましたよ。まっすぐこっちへ向かってきますね。私たちに、なにか用でしょうか。いや、わたしはトゲトゲのきらわれ者ですから、きっと、あなたに用でしょう。人気者はたいへんですね。・・・あれ? どうしました? 風もないのに急に震え出したりして」
この話は、不安を抱える金持ちよりも、貧乏でも平凡な生活の方がいい、と、いうことを教えています。
おしまい