みんなが知ってる 日本の有名な話 ☆福娘童話集☆ 童話・昔話・おとぎ話の福娘童話集
福娘童話集 > ジャンル別 > 日本の有名な話 > おいてけぼり
お話しの移動
・ 福娘童話集

・ ジャンル別

・ 日本の有名な話 (全50話)

→  1話 〜 10話
→ 11話 〜 20話
→ 21話 〜 30話
→ 31話 〜 40話
→ 41話 〜 50話
- 広 告 -
 


日本の有名な話 第9話

おいてけぼり

おいてけぼり

 むかしむかし、あるところに大きな池がありました。
 水草がしげっていて、コイやフナがたくさんいました。
 でも、どういうわけかその池で、釣りをする人はひとりもいません。
 それはあるとき、ここでたくさんフナを釣った親子がいたのですが、重たいビク(→さかなを入れるカゴ)を持って帰ろうとすると、突然、池にガバガバと波がたって、
「置いとけえー!」
 世にも恐ろしい声がわいて出ました。
「置いとけえー!」
 おどろいた親子は、さおもビクもほうり出して逃げ帰りました。
 そして長い間、寝こんでしまったのです。
 それからというもの、恐ろしくて、だれも釣りにはいかないというのです。
「ウハハハハハッ。みんな、いくじのない」
 うわさを聞いた、三ざえもんという人がやってきました。
「よし、わしがいって釣ってくる。なんぼ『置いとけえー』ちゅうても、きっとさかなを持って帰ってくるからな、みんな見とれよ」
 三ざえもんは大いばりで池にやってくると、釣りをはじめました。
 初めは一匹も釣れませんでしたが、
 ゴーン、ゴーン。
 夕ぐれの鐘が鳴ると、とたんに釣れて、釣れて、釣れて、ビクはたちまちさかなでいっぱいです。
「さあて、帰るとするか。さかなはみんな、持って帰るぞ」
 すると、池に波がガバガバガバ。
「置いとけえー!」
 恐ろしい声が聞こえました。
「ふん、だれが置いていくものか」
 三ざえもんは、肩をゆすって歩きだしました。
 ところが、しばらくすると、後ろからだれかついてくるのです。
 見ると、それはきれいな姉さまです。
 姉さまは、三ざえもんに追いつくといいました。
「もし、そのさかな、わたしに売ってくれませんか?」
「気のどくだが、これはだめだ。持って帰る」
「そこを、なんとか」
「だめといったらだめなんだ!」
「どうしても? こうしても?」
 姉さまはかぶっていた着物を、バッとぬぎすてていいました。
「置いとけえー!」
 姉さまの顔を見た三ざえもんは、ビックリしました。
 姉さまの顔は目も鼻もない、口ばかりの、のっペらぼう(→詳細)だったのです。
「えい、のっぺらぼうがなんじゃい! さかなは置いとかんぞ!」
 さすがは、ごうけつの三ざえもんです。
 しっかりさかなを持って、家に帰ってきました。
「ほれ、ほれ、帰ったぞ。たくさん釣ってきたぞ」
 三ざえもんは得意になって、おかみさんにいいました。
「こわいもんに、出会わなかったかえ?」
「出会った、出会った」
「どんな?」
 おかみさんが、ふり向いていいました。
 そして、ツルリと顔をなでると、
「もしかしたら、こんな顔かい?」
 とたんに、見なれたおかみさんの顔は、目も鼻もない、口ばかりののっペらぼうになりました。
「置いとけえー!」
 さすがの三ざえもんも、気絶(きぜつ)してしまいました。
 やがて、目をあけた三ざえもんは、しばらくなにがなんだかわからず、キョロキョロとあたりを見回しました。
 たしかに家へ帰ったはずなのに、そこはさびしい山の中で、さかなもさおも、ぜんぶ消えていたのです。

おしまい

 前のページへ戻る

ジャンルの選択
・有名な話 日本 世界
・こわい話 日本 世界
・わらい話 日本 世界
・感動話 日本 世界
・とんち話 日本 世界
・悲しい話 日本 世界
・ふしぎ話 日本 世界
・恩返し話 日本 世界
・恋物語 日本 世界
福娘童話集
人気コーナー
きょうの新作昔話
未公開の童話・昔話を毎日
一話ずつ公開
おはなし きかせてね
福娘童話集をプロの声優・ナレーターが朗読
小学生童話
幼稚園から小学6年生まで、学年別の童話・昔話集
おくすり童話
読むお薬で、病気を吹き飛ばそう!

福娘の姉妹サイト

http://hukumusume.com

366日への旅
毎日の記念日・誕生花 ・有名人の誕生日と性格判断
世界60秒巡り
国旗国歌や世界遺産など、世界の国々の豆知識
子どもの病気相談所
病気検索と対応方法、症状から検索するWEB問診