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日本の有名な話 第36話
走る名人
むかしむかし、あるところに、大変足のはやい男がいました。
あんまり足がはやいので、みんなから『走る名人』と呼ばれています。
ある時、『走る名人』が泥棒をおいかけていますと、向こうから友だちがやって来ました。
「何だ、何だ。そんなにあわててどうした?」
と、友だちが聞くと、この『走る名人』は、
「実は、泥棒をおいかけているんだ」
「何! その泥棒は、どこだ、どこだ?」
「ほれ、後ろから走ってくる」
何と『走る名人』はあまりにも足がはやすぎて、追いかけていた泥棒を追い抜いてしまったのでした。
おしまい
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