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        世界のとんち話 第8話 
         
          
         
お見あい 
グリム童話 → グリム童話の詳細 
       むかしむかし、あるところに、ヒツジ飼いの若者がいました。 
   お嫁さんをもらおうと思いましたが、知りあいの三人姉妹は、三人が三人ともきれいなので、どの娘をお嫁にえらんだらよいか、どうしてもきめることができません。 
   そこでお母さんに相談してみると、お母さんはこういいました。 
  「それはね、三人の娘さんをいっしょによんで、ごちそうにチーズをだしておくんだよ。娘さんたちがどんな切りかたをするか、気をつけて見ているんだよ」 
   息子はすぐにチーズを用意して、娘たちをよびました。 
   一番上の娘は、チーズを皮ごとほおばってしまいました。 
   二番目の娘は、おおいそぎで皮のところを切りとりましたが、あんまりあわてたものですから、まだいいところがたくさんくっついているのに、皮といっしょにすててしまいました。 
   三番目の娘さんは、てぎわよくきれいに皮をむきました。 
   そのことを息子がお母さんに話しますと、 
  「三番目の娘をお嫁さんにしなさい」 
  と、お母さんはいいました。 
   息子はそのとおりにして、この娘さんと一生なかよくしあわせにくらしました。 
      おしまい 
         
         
        
       
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