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ふくむすめどうわしゅう(Hukumusume fairy tale collection) > がいこくご(Foreign language)

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くわん、くわん
イラスト たつよ   提供 らくがきの日常

くわん、くわん
Gobble Gobbled Gone


(いっきゅう ばなし)
(Ikkyu Story)

ほんやく(Translation) ハンター ローレンス(Laurence Hunter)

♪Reading in Japanese
音声 スタヂオせんむ

♪Reading in English
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 むかしむかし、いっきゅうさん と いう、とんち で ひょうばん の こぞうさん が いました。
 Once upon a time, there lived a well known priest apprentice boy named Ikkyu.



  あるとき、おしょうさん が だいすきな ぼたもち を もらってきましたが、てら の こぞうたち に わける だけ の かず は ありません。
 One day the head priest of a temple named Oshou, received some rice dumplings. But there was not enough to share with all the young boy monks

くわん、くわん

 そこで おしょうさん は こぞうたち には やらずに、ひとり で ぜんぶ たべて しまおうと、
 So, Oshou decided to eat up all the dumplings without sharing any with the young boys.

くわん、くわん

 その ぼたもち を とだな の おく に かくした の ですが、
 Oshou hid the dumplings deep in the back of wooden cupboard.

 それを みていた のが いっきゅうさん です。
 But who should be watching all this, but the priest boy Ikkyu.

「ずるい おしょうさん だ。よし、みんな で たべてしまおう」
"What a crafty fellow that Oshou is. Well, that’s it. Let us monks eat them all up."

くわん、くわん

と、かくしていた ぼたもち を とりだす と、てら の こぞうたち と いっしょ に ぜんぶ たべてしまったのです。
 Then, Ikkyu took out the dumplings from their hiding place and together with the other boys in the temple, proceeded to eat them all up.

「しかし、こんなこと を して だいじょうぶか? いっきゅう」
"But Ikkyu, should we have done such a thing?"

 しんぱい する こぞうたち に、いっきゅうさん は ニッコリ わらう と、
 To the worried boys, Ikkyu replied with a smile,

「だいじょうぶ ですよ。ほんどう の あみださま に、ちょっと てつだって もらえば」
"Don’t worry . I will get the Buddha statue in the main temple hall to help us out"

くわん、くわん

と、いって、さら に ついた アンコ を て で すくう と、いっきゅうさん は ほんどう に はいっていきました。
 Ikkyu then, scooped up the last bit of dumpling sauce from the plate and went into the main hall.


 さて つぎ の あさ、ぼたもち が なくなった こと に き が ついた おしょうさん は カンカン に はら を たてて、
 Now, the next morning Oshou noticed that his rice dumplings had disappeared and became enraged with anger,

 いっきゅうさんたち こぞう を よびつけました。
 Ikkyu and all the other boys were quickly summoned to him

くわん、くわん

「こら! とだな の おく の ぼたもち を ぬすんだ のは、だれだ?!」
"What’s this! Who stole the dumplings from inside my cupboard?"

 すると いっきゅうさん は、とぼけた くちょう で、
 Ikkyu then spoke in an innocent tone,

「はて、わたしたち は しりません。
"We don’t know.

 だけど ほんどう の あみださま の くちもと に、アンコ が ついて いましたよ。
 But the Buddha in the main hall has dumplings smeared around its mouth you know.

 はんにん は、あみださま かも しれませんね」
 Could Buddha be the culprit ?"

「なに を、ばかな ことを」
"Why, What foolish words."

と、いいつつ、おしょうさん が ほんどう に いってみると、たしかに あみださま の くちもと は アンコ だらけ です。
 While he muttered this, Oshou entered the main hall and noticed the Buddha statue did have dumplings sauce smeared around its mouth.

 もちろん、いっきゅうさん の しわざ です。
 Of course, it was all Ikkyu's doing.

くわん、くわん

(ははーん。
(well well.

 これは、いっきゅう の しわざ だな。
 This is surely the work of Ikkyu.

 また とんち で ごまかす つもり だろう が、そう は いかんぞ)
 He really tried to trick me, but I cant let him do that eh!.

 いっきゅうさん の しわざ と きづいた おしょうさん は、
 So , Oshou who knew the truth , spoke out to the Statue

「あみださま。
"O Buddha.

 ぼたもち を ぬすんだ のは、あみださま ですか?
 Was it you that stole my dumplings I wonder?

 こたえて くだされ」
 Please, give me an answer."

と、いって、あみださま の あたま を コツン と たたきました。
 After saying so, Oshou hit the metal Buddha statue on the head with a bang.

くわん、くわん

 すると、あみださま が、
 thereupon the Buddha seemed to reply.

♪くわ~~ん
♪Noooooooooo

と、なりました。
 Resounded back a metallic sound.

 なんど たたいても、
 No matter how many times Oshou hit

♪くわ~~ん、くわ~~ん
♪Noooooooooo, Noooooooooo"

と、なります。
 That was the only sound that resounded back

 おしょうさん は いっきゅうさんたち に むきなおる と、こわい かお で いいました。
 Oshou quickly turned around and faced Ikkyu the boys with a terrifyingly angry look upon his face.

「ほれみろ。
"Look.

 あみださま は 、『くわん』 と おっしゃって おるぞ。
 The Buddha answered back "Noooooo."

 やはり はんにん は、おまえたち だな!」
 Just as I thought ,you are the culprits! "

くわん、くわん

 おしょうさん は、
 Oshou thought to himself,

(ついに いっきゅう から、いっぽん とったぞ)
(At last, I have got one over on that crafty Ikkyu)

と、ないしん よろこん で いました が、そんなこと で やられる いっきゅうさん では ありません。
 Although he was happy inside, Ikkyu was not one to be beaten so easily.

 いっきゅうさん は、ますます とぼけた くちょう で、
 Ikkyu's tone of voice steadily became more and more innocent ,

「あれ?
"But why?

 たたいた くらい では、はくじょう しませんね。
 Hitting is not enough to get a confession you know.

 こうなれば、あみださま を かまゆで に してみましょう」
 If this be the case, then we should put the Buddha in a hot boiling pot to see"

と、いって、にえたった かま の なか に、あみださま を つけたのです。
 So, the Buddha was put into a boiling pot of water.

くわん、くわん

 すると あみださま は、
 Thereupon, the Buddha seemed to reply,

♪くった、くった、くった
♪Gobble, gobble gobbled gone.

と、あわ を ふきました。
 While bubbling away in the water.

「ほらね。あみださま が 『くった、くった』と、はくじょう した でしょう」
"There you go. The Buddha just confessed to the crime by saying so."

 これには、おしょうさん も かえす ことば が なく、
 Oshou had nothing to utter back to Ikkyu apart from.

くわん、くわん

「たしかに、おまえ の いう とおり だ」
"Undoubtedly, just as you said ."

と、こたえる しか ありませんでした。
 These were the only words that he could answer back with.

おしまい
The end

One point of advice: Beware of the crafty Ikkyu.

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