4月5日のイソップ童話
漁師と小さな魚
漁師が海にアミを投げると、一ぴきの小さな魚がかかりました。
その小さな魚は、漁師にいいました。
「ぼくは、まだこんなに小さいのだから、いまはつかまえないで、放して下さいな。ぼくが大人になって大きな魚になったときに、またつかまえればいいじゃありませんか。そのほうが、あなたも得するでしょう」
「よせやい」
と、漁師は言い返しました。
「たとえどんなに大きなえものだって、いつつかまるかあてにできないものとひきかえに、ちゃんとここにつかまえたえものを逃がすほど、おれはバカじゃないぞ」
このお話しは、手に入れたものがわずかだからといって、もっと大きなもうけのあてもないのに、せっかく手に入れたものを手ばなすのはおろかなことだとおしえています。
おしまい
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