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2010年 9月1日の新作昔話

桜島(さくらじま)と飯牟礼山(いいむれざん)

桜島(さくらじま)と飯牟礼山(いいむれざん)
鹿児島県の民話

 むかしむかし、とても大きな大鬼がいました。
 あまりにも大きいので、そのあたりの山をひとまたぎに歩くほどです。
 また大きいだけではなく、とても力持ちでした。

 ある日の事、この大鬼は山から下りて行くと、村人たちに向かって大声で言いました。
「ええか、みんな。このおいが、桜島(さくらじま)と飯牟礼山(いいむれさん)と、どっちが重いか、かついで見るで」
 そして、大きな大きなもっこ(→農産物などを運ぶ用具)を運んできました。
 そして両端に桜島と飯牟礼山をつり下げてみると、飯牟礼山よりも桜島の方がはるかに重く、何度やってもバランスがとれません。
「まっこと、腹の立つ!」
 気の短い大鬼は、もっこのにない棒を振り上げると、腹いせに桜島の頂上をバンバンと叩きました。
 そのために今でも桜島の頂上は、でこぼこになっているのです。
 それからそのとき、あまりにも足を踏ん張ったので足が地面にめり込んでしまいました。
 その足跡の一つが、伊集院の恋の原という所に、今でもそのまま残っているそうです。

おしまい

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