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5年生の江戸小話(えどこばなし)
ないしょ話
天気のよい日、お百姓(ひゃくしょう)が畑で、何やらまいておりました。
ちょうどそこへとおりかかった、となり村の五助(ごすけ)どんが、
「いい天気だね。して、なにをまいているんだね?」
と、はなしかけますと、お百姓(ひゃくしょう)は、あわてて五助どんのそばにより、
「しーっ、声が高い」
と、いいます。
さては、ひとにいわれぬ、世にもめずらしいものの種でもまいているのだろうと、小さな声で、
「それで、なにをまいている?」
と、きくと、お百姓(ひゃくしょう)は、ざるの中をそおっとみせて、
「それがな、ハトの大好きなだいずなのじゃ。だから、ハトにきかれては、まずい」
おしまい