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ほいくえん・ようちえん の にほんみんわ

ふたつ の おむすび
ふくおかけん の みんわ
むかしむかし あるところに おおきな ねこと ちいさな ねこが すんでいました。
あるひの こと 2ひきの ねこは おむすびを ひろいました。
おおきな ねこが ひろった おむすびは ちいさく ちいさな ねこが ひろった おむすびは おおきな おむすびでした。
そこで おおきなねこが ちいさなねこに いいました。
「おまえは からだが ちいさくて おいらは からだが おおきいから そのおむすびと とりかえてくれ」
「いいや おまえは もうからだが おおきいから ちいさい おむすびで よい。 おいらは もっと おおきくならないと いけないから おおきな おむすびを たべるよ」
そういって ちいさい ねこは おおきな おむすびを はなしません。
「そんなことはない。むかしから おおきなものは たくさん たべ ちいさいものは すくなく たべるに きまっている」
どっちの ねこも まけていません。
そして とうとう けんかに なってしまいました。
「よし それなら どっちの いうことが ただしいか だれかに きいて みようじゃないか」
「いいとも」
そこで 2ひきのねこは さるのところへ そうだんに いきました。
「なるほど どっちの いうことも もっともだな」
さるは しばらく うでをくんで かんがえて いましたが
「こうしては どうだ。 ふたつの おむすびを おなじおおきさにして たべたら」
と いいました。
「いいとも さんせい」
おおきな ねこが いいました。
「ぼくも いいとも さんせいするよ」
ちいさな ねこも いいました。
「では おむすびの おおきさを くらべるから ここへ だしてくれ」
さるは はかりを もってきて りょうてに ふたつの おむすびを のせました。
「うむ こっちの ほうが だいぶ おもたいぞ」
さるは おおきな ほうの おむすびを ひとくち たべました。
でも まだ おなじおもさに なりません。
「こっちが まだおもたい」
と いいながら おおきいほうの おむすびを ぱくりぱくりと たべて はかりに のせました。
そのうちに ちいさなねこの おむすびが かるくなって しまいました。
「こりゃいかん。 こんどは こっちが おもそうだ」
こんどは おおきいねこの おむすびを ひとくち たべました。
「あっちが おもい こっちが おもい」
そういっているうちに さるは とうとう おむすびを ふたつとも たべてしまいました。
2ひきのねこは がっかりして なきながら かえっていったと いうことです。
おしまい

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