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3月20日の日本の昔話

家からとおくなっても

家からとおくなっても

 むかしむかし、きっちょむさん(→詳細)と言う、とてもゆかいな人がいました。
 ある日、きっちょむさんがとなりの町へいきました。
 町には、お客をのせる馬がいたので、きっちょむさんはのってかえろうと思い、馬をひく馬子(うまこ)に、
「馬はいくらかね」
と、たずねました。
 すると馬子は、
「中町までだったら、どこでも二十文(600円)です」
と、こたえました。
 きっちょむさんは、しばらくかんがえてから、
「わたしのうちは、そのとちゅうの南村。南村までが二十文というのは高いが、中町までなら高くはないな」
と、いいました。
 そして、馬にのってかえることにしました。
 よいきもちでゆられているうちに、じぶんの家のまえへつきました。
 おりようとして、きっちょむさんは、ちょっとかんがえました。
「まて、まて。ここでおりてしまったら、二十文の馬代が高すぎる。中町まででも二十文というのなら、家からとおくなっても中町までいったほうがとくだ」
と、つぶやいて、中町までのっていくことにしました。
 そして、はるばる中町までいって馬からおりると、馬子に二十文はらい、テクテクとじぶんの村までひきかえしたのでした。

おしまい

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