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7月5日のイソップ童話

キツネとイバラ

キツネとイバラ

 キツネが垣根(かきね)をとびこえたとたん、足をすべらせてころびそうになり、あわててそばにあったイバラにしがみつきました。
 イバラはトゲのある木ですから、たちまちキツネの前足はトゲでつつかれて血だらけになりました。
「いたいっ!」
と、キツネはさけんで、イバラに文句をいいました。
「ひどいじゃないか。ぼくはきみが助けてくれると思ってしがみついたのに、かえって、ころぶよりも痛い目にあわせるなんて」
「やれやれ、それはおあいにくさま」
と、イバラはいいました。
「きみね、それはけんとうちがいだよ。そもそも、ぼくはどんなあいてでもこのトゲにひっかかる木なんだから。そのぼくに自分からしがみついてくるなんて」

 このお話しは、悪い人に助けを求めることじたいがまちがっていると、おしえています。

おしまい

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